ルービックキューブで頭はよくなるか?ハマってしまった息子を観察

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「ルービックキューブ」と言われてどんなものか想像がつかないという方はかなり少ないでしょう。

 

日本では1980年、1981年に大ブームとなったようです。当時はまだ私は生まれていませんでしたが、物心ついた時には家にありました。

 

数学者が注目しているパズルということで、頭が良くなる効果を期待した親も多かったのではないでしょうか。同じ値段の別のオモチャを買い与えるくらいなら「じゃあルービックキューブでも買うか」となるその気持ち、よくわかります。

 

では実際のところ、本当に頭が良くなる効果はあるのでしょうか。一時ですがルービックキューブにハマった小学校3年生と1年生の息子二人を観察した結果を書いてみようと思います。

 

サンプル数は極小ですが、うちの息子を見る限りではどうやら効果がありそうです。

 

ルービックキューブの購入経緯

恥ずかしながら、私自身は2面以上揃えられたことがありません。1面ならいつでもできますが、それ以上はもうやる気すら起きません。端から諦めています。

 

そのため、子供たちにやらせようという気は特にありませんでした。自分ができないものを与えるのもなぁ、という感じです。

 

しかし、あるとき子供を連れて百均ショップで買い物をしていたら、「これほしい」と突然どこからか見つけて持ってきました。

 

百均のオモチャはすぐに壊れてしまうことが多いので、基本的には買いません。ただ、「これなら壊れるよりも飽きる方が先だろう」ということで買うことにしました。「もしかしたら頭が良くなるかも」という気持ちも若干ありました。

 

どのくらいやっていたか

百均ルービックキューブ時代

ルービックキューブと言われて思い描く色合いとちょっと違う、それが百均のルービックキューブです。なんだか淡い青色だったり、オレンジのような茶色だったり、正規品じゃない感はすごいです。

 

色がどうであれ、縦横に回して色を揃えていくのは同じです。ただ、やはりというかなんというか、ものすごく回しづらいです。ちょっとでも回転が不十分だと、次に直交方向に回すときに必ず引っ掛かります。

 

子供に貸してもらって何回かやってみましたが、ものすごくストレスが溜まります。すぐにガチッと引っ掛かり思ったように回せない、このストレスは想像以上です。こりゃすぐに飽きるわ、と確信しました。

 

しかし思いのほか子供が飽きない。特に長男は寝ても覚めても、旅行中でも持ち歩いてグルグルと回しています。長らくいじっているうちに1面くらいなら度々揃うようになってきました。

 

とはいえ、ストレスが溜まるのは同じようです。正規品のルービックキューブがいかに回しやすいかを伝えると欲しがるようになりました。そこで「2面揃えられたら買ってやる」と約束しました。

 

約束する前からいつもルービックキューブを触っていたので、その後も大きな変化があったわけではありません。相変わらず他の漫画やオモチャに目もくれず、四六時中グルグルとやっていました。

 

そして数日が過ぎたころに、「できたーっ」と長男が見事2面揃ったルービックキューブを見せてくれました。次男はそれを、目を輝かせて見ています。約束通り翌日には一緒に買いに行きました。

 

結局2面揃えるのに2週間くらいかかりました。その後しばらくして次男も偶然2面揃えることができ、次男にも正規品を買い与えました。

 

この時点では、特に何か効果があったようには感じていませんでした。集中力自体は以前からあったので、「今日も集中してるなぁ」くらいでした。

 

正規ルービックキューブ時代

百均のものを使った直後だと、「こんなにスムーズなのか」と感動するくらい正規品は違います。以前にも増してルービックキューブを触っている時間が増えました。

 

こんなにハマるのなら、最初から正規品にしておけばよかったと思いました。

 

スムーズに回るので、頭の中に思い描いた動きと実際の手の動きが連動するようになったようです。1週間もしないうちに1面を揃えるのにかかる時間が非常に短くなり、もう1週間もすると次男にすら勝てなくなってしまいました。

 

このころになると、自分が今見ている面以外の面がどうなっているか頭の中で想像できているような感じでした。動かす前から画が浮かんでいるので、一手回した後その次の一手がすぐに出るようです。

 

いつの間にか、長男は2面なら偶然でなく狙って揃えられるようになっていました。しかし、次男は一時の熱が薄れてきた感がありました。

 

さらに1週間すると、長男は稀に3面揃えられるようになりました。次男はかなり飽き気味です。

 

まだしばらく長男のルービックキューブ熱は続くのですが、4面が難し過ぎるということで1か月後には冷めてしまいました。次男はもう触りもしません。

 

熱が続いたのは結局2か月くらいです。長男は3面を稀に、次男は2面を結局1回だけ揃えることができました。

 

頭はよくなったのか?

長男のパズル

ようやくここからが肝心の「ルービックキューブで頭がよくなるのか」という部分です。無駄に前置きが長くなってしまいましたね。

 

私がルービックキューブの効果を実感したのは、長男にSAPIXの難関パズルをやらせていたときです。

 

その直前まではSAPIXの文章題をやらせていたのですが、どうにも解けません。よくわけのわからないトンチンカンなことばかり言って、一向に進む気配がありません。

 

若干イライラしながらも解説し、わかったのかわかっていないのか、それすらよくわからないまま次の問題へと移りました。もうあまり集中していない様子です。

 

それが次のパズル系の問題を見た途端、目を輝かせていろいろと考え始めました。頭の中で「これがこうなって、そうすると次はこうなって」というように一生懸命考えているようです。

 

以前からもパズル系の問題は、好きは好きでした。ただ、すぐにあらぬ方向に考えがいってしまい、最終的には全然違う答えを導き出すというのが常でした。

 

しかし今は違います。しっかりと順番にステップを踏みながら次の画を想像しています。まぁ、実は結局答えは間違うのですが、途中まではかなりいいところまで行っていました。

 

大人でも解けないような難問もありますから、かなり健闘したのではないかと思います。

 

それ以降、パズル系の問題はかなり正答率が上がりました。もちろん全部が全部解けるわけではないですが、目に見えてできるようになりました。

 

これはルービックキューブの効果と言っていいかと思います。

 

次男の計算

当時まだ小学一年生だったので、漢字と計算さえできるようになればいいかと思っていました。そのため、何か特別な教材をやらせるということはありませんでした。

 

ただ、ときどき「なにか問題出して」と聞いてくるので、3ケタ足す3ケタの問題などを出してあしらっていました。どうせ解けないので、しばらく考えた挙句どこかにいってしまうから楽なのです。

 

まだ筆算を知らないので、紙とペンがあっても解けません。静かにさせておくには、これくらいの難易度の計算問題がちょうどよかったのです。

 

以前から、3ケタの数字を3つに分解するということは考えていたようです。358だと300と50と8に分ける、という具合です。しかし、数字がたくさんになり過ぎて最後はパニックになり解けない、そんな感じでした。

 

それが、いつの間にか頭の中で整理されるようになっており、時間はかかるものの解けるようになりました。いくつかの情報を同時並行で処理する能力が高まったように感じました。

 

まぁ、正直なところこれはルービックキューブの効果かはわかりません。ただ単に次男が成長しただけの可能性も大いにあります。

 

ルービックキューブ、お薦めします

ルービックキューブのおかげで長男はパズル系の問題が以前より得意になりました。次男は頭の中の容量が増えたような気がしなくもありません。

 

本当にみんながみんな、ルービックキューブで頭が良くなるかはわかりません。ただ、うちの子には少しは効果があったのかなと思います。

 

少なくとも、ボーっとただテレビを見ているよりは良さそうな気はします。また、喧嘩もせずに静かに二人で座っていてくれるので、子育て的には大助かりです。

 

最近はまた手に取って遊んでいることもあります。いつかまたハマる日が来るのでしょうか。